IT系女子ログ

Webデザイナーのエッセイ。デザイン、コーディングで気になることをあれこれ考える。

職業訓練とデザイナーと採用について当事者が思ったこと

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先週話題になっていた記事を拝見して、たくさん考えるきっかけになったのでまとめておこうと思います。

 

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じっくり何度も読ませていただきましたが、私が解釈した内容をもとに話を進めているので、もしかしたらピントがずれてしまっているかもしれません。

会社の事情を知らずに自由に考えたことを書いているので、ただただ生意気な意見かもしれません。

 

そんな話をなぜ記事にするのかというと、「マジで大丈夫か、職業訓練校!」という言葉があったので、当事者の1つの意見として、職業訓練校に通われている方や検討されている方に参考になればと思ったからです。

 

 

未経験、職業訓練校出身で現役Webデザイナーの1人です 

はじめに、私の話を少しします。

私は職業訓練校を修了後、現在在籍している会社に採用していただきました。

それまでは他業種で、Webデザインはもとよりデスクワーク自体未経験で不安もありましたが、なんとか今まで続けてこれています。

通った職業訓練校はWebデザイン中級科で、平日5日の9時〜16時を3ヶ月間というコースでした。

 

 

職業訓練校って大丈夫なの?

職業訓練校に通う方のモチベーションの話ですが、国や県が事業を委託していることや「給付金」というしくみがあることなどを知ることで、大学や専門学校に通う方とは傾向が違ってくるのは容易に想像できると思います。

 

残念ながら、トータルで見ると職業訓練校出身で意欲が低かったりや覚悟ができていない方の割合は多いと思います。

もちろん、意欲も素質もある方もいます。

傾向はありますが、絶対ではないのは大学でも専門でも共通して言えることです。

 

 

職業訓練の後に転職活動

私の話に少し戻りますが、職業訓練校で学んで、なんとかポートフォリオも作ってみたものの、スキルが足りないのは自分でもよく分かりました。

だからといって働かなければ暮らしていけないし、なるべくWebデザインに近い職につくことを目標に、未経験で実力不足を承知でたくさん応募していました。

 

求人の探し方

具体的に、求人を探すときはハローワークやIndeedなど、未経験可で地元勤務の募集が比較的多い媒体を中心にチェックしていました。

 

応募する時に一番気にしていたのは「未経験可」と記載があるかどうかです。

記載があることで自分も応募対象に入っているんだな、と判断できたからです。

 

未経験可を打ち出している求人はほとんどない

コムデザインラボさんのエン転職の募集を拝見したのですが、当時の私がもし名古屋に住んでいたら応募していたと思います。

「職種・業界未経験者、第二新卒者、歓迎!」や「実務の経験は問いません」など、めずらしいくらいに未経験歓迎の文面なので、未経験の方や職業訓練校出身の方は安心するでしょうから、応募は多くなるだろうなぁと思います。

  

未経験可を何度も繰り返し文面で伝えているので、学び始めの方にも間口を広くして、応募者を増やすことに成功されているのではないでしょうか。

職業訓練校の方も含めた学び始めの方に特にアピールできているので、職業訓練校出身の方の応募が多くなるのは自然なことです。

もしかしたらそこまで強く意図されていないかもしれませんが、事実そういう形になっています。

 

「サイトもブログも見てこない」という問題ですが、意欲が低い方の割合が多い初心者や職業訓練校出身の向けに求人の間口を広くしたことにより、「サイトもブログも見てこない応募者」が増えることは自然なことだと思います。

つまり、そういう方を含めて募集してしまっているのでは?というのが私の考えです。

 

 

なぜ応募先のサイトを見るの?

もちろん、「普通は未経験かどうかに関わらず応募先のサイトくらいチェックするだろう」という考えは私も賛成です。

独学だろうが職業訓練校だろうが大卒だろうが、応募する会社のサイトくらい確認するのは礼儀だし、最低限必須の情報収集だとも思います。

 

私自身は、応募する会社のことは少しでも知りたいので、サイトがあるかどうか、デザインやソースの中身や、ページの内容、新着情報やブログなど発信があれば更新頻度や記事の内容などは必ずチェックしていました。

TwitterやFacebookのSNSアカウントがあるかどうか、どんな運用をしているのかも会社のスタンスを理解する一助になります。

 

そもそも会社のスタンスに共感できるのかできないのかは、お互いの時間を無駄にしないためにも応募する前に早めに確認しておくべきだと考えがあるので、私は応募先のサイトは必ずチェックします。

 

なぜ応募先のサイトを見ないの?

ですが、現実では「サイトも見てこない応募者」がいて、「ブログをきちんと読んで応募する方のほうが少ない」とのこと。

 

なぜサイトやブログを見ないのか。

サイトやブログがどうであれ興味がないのでしょうか?チェックする余裕がないのでしょうか?

 

未経験者は選んでられないことも多い

確信はないのですが、1つ要因は思い浮かびました。それは、未経験者(特に職業訓練校出身の方)は求人を選べず、文面上での条件さえ合えば手当たり次第応募する状態になってしまうこともあるということです。

デザイン職で未経験可の募集自体数少ないです。その上職業訓練校出身の方は大抵が新卒扱いではない転職組です。

第二新卒扱いにできるくらいの年齢でない方のほうが多いでしょう。(実際通っていた職業訓練校は、当時25歳の私が最年少でした。)

未経験で中途採用のデザイン職の求人は本当に少ないので、サイトのクオリティがどうであれ、見つけたら即応募されている方も多いのではないでしょうか。

 

 

ミスマッチは防げるのでは?

サイトやブログを見ないのが普通な人もいるでしょうから、未経験可を打ち出している以上はそういう方が増えるのは必須です。

そこで職業訓練校での指導の仕方や応募者のモチベーションの話になるのは他者依存なので、なかなかすぐに解消することは難しいでしょう。

それよりも、書類選考段階で会社の求める方をうまく判別できていないのが課題かもしれません。

選考方法は自由に変更できるでしょうから、ミスマッチもすぐに解消できるかもしれません。

 

 

求人の文面や応募方法を工夫する

例えばですが、

  • 求人の文面を、より詳細に伝わるようリライトする。
    →エン転職からの応募が多く、サイトは見ずとも求人の文面には目を通しているのであれば効果は期待できると思います。 
  • ポートフォリオサイトの提出を必須にして、選考基準にクオリティも含める。→未経験でも制作実績のクオリティが高ければ、意欲が高い可能性は大きくなります。
  • 応募時の質問で「ブログ記事で1つ共感できた記事を教えてください」などと、サイトを見たかどうかが推測できる項目を増やす。
    →ブログを確認することを促してしまうので、期待されていることではなくなってしまうかもしれませんが、選考の精度を上げることができるかもしれません。

…などが改善策として思い浮かびます。

 

求人を出す媒体を選定する

また、募集をかける媒体にも応募者の傾向があります。

もしかしたら、クリエイティブ系採用にもっと強い媒体に変更することで、アプローチの対象をより適切な属性を持つ方へ絞れるかもしれません。

そうすると、今までの広い募集対象を狭めることになるので、エントリー数自体は減ってしまうかもしれませんが、「応募者にはこうあってほしいのに」というミスマッチも減らせるかと思います。

 

求人はコントロールできる自社サイトでのみにする

他にも、サイトやブログ上でしか求人の案内を出さないのも1つの手かもしれません。

そうすればサイトやブログを見ない方はそもそも応募できませんからね。

サイトに採用情報ページがあったのでそちらも拝見したのですが、デザインに対する考えや意気込みなどがたっぷり書かれていて、エン転職での文面と受ける印象が違いました。

もしかしたらエン転職で掲載している文面は専属のライターさんが書いていてすべてコントロールできないのかもしれませんが、それならいっそのこと掲載しないのもいいかもしれません。

 

サイトには情報が惜しげもなく掲載されている

正直、就活のタイミングで名古屋に住んでいてコムデザインラボさんの求人を見つけられたら、是非応募したくなるし、こんなに魅力的な会社で未経験可なのもビックリで、絶対入りたいならサイト見るなって言われても見ますよね…。

制作実績もたくさん掲載されているから、未経験の方はこの中から10くらいトレースさせていただいて、自分ならどういうデザインを提案するかいくつかリデザインしてみるだけでも力になるし、アピールにもなりますよね。

ここまで採用側から情報発信されているのに、サイトを見ても来ない応募者は門前払いされても自業自得かもしれません。

 

 

ミスマッチはお互いのために良くない

デザインに対する知識や覚悟が期待を上回らないことがあるのは、経験があるかどうか、職業訓練校出身かどうかに関わらずに起きることだと私は思います。

そのミスマッチを防ぐために何段階も選考を設けているのではないのでしょうか?

選考方法がうまく機能せずに採用担当者の負担が大きくなった結果、「職業訓練校は〜」となってしまっているのであれば、もったいないなぁと思います。

 

 

職業訓練の印象が良くないのは大抵同じ

職業訓練校に応募する前に、デジハリの体験授業を受ける機会があり、講師とお話しすることができました。

私が職業訓練校も検討していることを話すと、その方は「職業訓練校は採用担当者から評判が悪くて、それだけで落とされることもあります。3ヶ月ではすべてを学びきれずに、職業訓練校を修了した後に学び直しにデジハリに通う方もいるので、時間がもったいないですよ。」と話してくださいました。

私には費用の問題でデジハリに通うことは最終手段だったので、職業訓練校に合格してそのまま通うことにしたのですが、貴重な情報でした。

 

職業訓練校では講師も現役でない方も多いでしょうし、PCも古かったり、学習期間も十分でなかったりします。

即戦力になれるほど力をつけられるのは、自発的に学んでいった本当に一握りの方だけでしょう。

 

 

職業訓練でも大丈夫!

もし現在職業訓練校に通っていたり、通おうかどうか検討されている方がここまで読んでくださっていたら、伝えたいことがあります。

 

「職業訓練校出身」が選考で落とされる要因になってしまうこともあります。職業訓練だけでは思うように学びきれない方のほうが多いと思います。

でも、費用の心配を払拭してくれた、私にとっては不可能が可能になった人生の転機になった制度です。

デメリットも理解したうえで学んだり就活されるだけでも、結果は良い方へ変わってくると思います。

 

少しでも自発的に活動できるといいですね。チャンスが来たときにつかめるように、しっかり勉強しておきましょう!