最近のロボット界の先頭グループにいるIBMの質問応答システムWatson(ワトソン)君。実は、昨年9月から12月までに入社試験、研修(技術検証)をクリアし、あの日本メガバンクのひとつである、三井住友銀行から内定をゲットしました。
配属先はコールセンター部門で担当はオペレーターのアシスタント業務に決定しています。まもなく兵庫県と福岡県でOJT(オンザジョブトレーニング)を開始する予定とのこと。この2県は昨年11月にインターンで訪問しており、有能と認められたようです。
Watson君 プロフィール
Watson君は2007年〜2009年頃アメリカで生まれました。(2006年研究開発開始、2009年発表)
Watsonという名前は、IBMの創始者として42年間当社を率いたトーマス J. ワトソンにちなんで名付けられました。進歩的かつ楽観的な考えを持つワトソンは、従業員に対して「THINK(考えよ)」を常に奨励していたそうで、自分で考え学習していくWatson君にぴったりだと言えます。
2011年2月:アメリカのクイズ番組で人間のチャンピオン2名に勝利するという、世界初の偉業を成し遂げました。賞金は全額慈善事業に寄付したそうです。
また、同じ月に分析技術の医療分野への応用でニュアンスと共同研究することになりました。
2012年:ニューヨークのがんセンターとの協業を発表します。
2014年10月:日本語の習得に向け、ソフトバンクと共同研究を開始します。
2014年12月:東京西麻布でフレンチシェフとコラボし、5品の独創的なメニューを考案しました。
2015年12月:ソフトバンクテレコムと戦略的提携を発表し、日本語進出へ向け本格的に動き始めたところです。
三井住友銀行だけでなく、なんと三菱東京UFJ銀行やかんぽ生命保険などからもオファーが来ているそうです。うらやましい限りです。
Watson君は、2011年時点で、200万ページ分の文章を3秒以内にスキャンして自身の「脳」に取り込むことができました。4年経っていますから、さらに能力は向上していることでしょう。
まさに、計り知れませんね。
Watson君が本格的に業務を始めるのがとても楽しみな反面、人間の仕事がなくなってしまわないか心配にもなってしまいました。
心配すぎて、三井住友銀行のコールセンターの求人を調べてみると……
すぐに見つかりました。
三井住友銀行 コールセンター募集に関する求人・転職情報 | マイナビ転職
しかし、うかうかしてられませんね。考えて行動しておかなければ、5年後10年後、激変した社会に素早く対応できないかもしれません。
参考資料
日経新聞のタイトルは秀逸ですね。流石です。私には芸もなく、恥ずかしながら乗っかってしまいました。ただ、IBMはWatsonは人工知能(AI)でないというスタンスみたいです。
人間の仕事がひとつなくなります メガバンクがロボットを導入 | キャリア | マイナビニュース
【特別企画】コグニティブコンピューティングのその先へ――、<BR>「IBM Watson」が目指すゴールはどこに - クラウド Watch