私は未経験からWebデザイナーに転職して、3年目です。
今回は、実体験をもとに、"異業種から未経験でWebデザイナーに転職" を目指す方向けに効果的だと考える履歴書の作り方をまとめます。
"学生の新卒就活" や "経験者の就活" とでは、当然状況が違ってくるので、未経験ということにフォーカスしたいと思います。
未経験からの転職は簡単にいかないことが多いです。
しかし、クリエイティブ系の就活ならではの工夫のしがいも沢山ありますので、これを機に、就活もデザインしてしまいましょう。
あくまでも、私の経験・調査から考察した内容ですので保証はないのですが、少しでもお役に立てれば幸いです。
準備するものの確認
①履歴書
必ず準備するものは履歴書と職務経歴書ですね。
実は、ポートフォリオは必須ではありません。
私は何社が選考を受けたのですが、ポートフォリオを求められたのは2社だけでした。
なぜかなのか考えてみたのですが、そもそも未経験とは0に限りなく近いからだと思います。
未経験=業務未経験。
未経験でも学校や独学で知識を身につけてから就活する方がほとんどだと思いますが、この時点で知識、スキルの差はほとんどないのが正直なところです。
もちろん、知識や技術を極めれば有利になりますが、企業側から見れば業務未経験なのは皆同じです。いくら知識があろうと、勉強でするのと業務でするのとでは訳が違うのが当たり前ですよね。
ですので、ポートフォリオを求めない企業というのは、職歴や人柄を重視していると考えられます。
さらに言えばポートフォリオを求めないというのは、スキルを重視していないということ。つまり、業務内容が運用保守中心(既存のサイトの新着情報を更新したり、画像を差し替えたり)だったり、アシスタント(原稿流し込み、文字チェック、素材集め、切り抜きなど)だったり、スキルがあまりなくても支障のない簡単な業務だということでしょう。
これはポートフォリオを求める企業でも、未経験入社の方が始めに任される仕事は同じようなものですので、割り切るしかないのですが。
このあたりで思うことは色々あるのですが、今回お話したいのは履歴書についてなんです。履歴書は絶対に必要で絶対に採用担当者の目に触れるものです。
少し手をかけて、職歴や人柄が効果的に伝わるような履歴書をデザインしてみましょう。
履歴書は市販?自作?
履歴書は市販のフォーマットを崩しすぎず、自作することをオススメします。
少しだけ調整したフォーマットを作る、という感じです。
じゃあ、市販でいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、ちょうど良いものが見つかった方はそのまま市販のものを使用して頂いて良いと思います。
紙も上質ですし、キレイに見えますしね。
手書きより印刷がオススメ
また、手書きか印刷かで迷うところですが、印刷で問題ないです。
字に自信のない方は印刷をオススメします。単純に整って見えるからです。
今時は履歴書をデータで送付することも多く、手書きでなくても違和感はありません。県庁とか固い企業なら話は変わるかもしれませんが、Web業界ですし、特に気になりません。
手書きでないと不採用にする企業もあるかもしれませんが、そういう企業は昔ながらの気質が求められている可能性が高いです。常に新しい情報をキャッチし、柔軟な対応が求められるWeb業界とは相反すると考えて、私は手書きで不採用になるところは不採用になって構わないと判断しました。
印刷で郵送する時や面接に持参するときは、
手書きで日付と名前を記入し、証明写真を直接貼り、押印する以外は全てPCで入力したものを印刷していました。
日付と名前を手書きし、押印することで、本人が作成しましたよ、使い回しではないですよ、といったメッセージを伝えることができます。契約書の署名のようなものです。
また、日付に関しては古い日付のまま印刷していてやり直しになったり、そのまま渡してしまって失敗してしまう…なんてリスクもなくなりますので、日付は必ず都度記入するようにしていました。
証明写真は印刷だと、写真なのでプリンタの性能がモロに分かります…。紙質によっても綺麗に印刷できないこともあるでしょう。
就活するときに証明写真は撮りますし、印刷より断然キレイなので、写真は直接貼る方が見栄えがよくオススメです。
自作のメリット
市販の履歴書って新卒やパート向けのものが多かったりして、未経験の転職向きのフォーマットのものが見つからなかったりしますよね。
そういうものって空白が目立ってしまったり、記述スペースが狭すぎて書きたいことが書けなかったりします。
例えば、特筆すべき免許・資格がない方にとっては免許・資格の欄は不要ですよね。
通常は「特にございません。」のように記述しますが、そっけない印象を与えてしまうので、項目自体をなくしたものを自作すればいいのです。
その分、志望動機欄を広くとるとか、スクールで習得した技術を記述できる欄を新たに加えるとか、自分が書きたい内容に合わせて自作すれば、空白も目立ちません。
書きづらい内容に頭を使うより、デザイナーを目指すのだから自作して、どうすれば効果的に伝えられるかデザインすることに頭を使いましょう。
私の場合、趣味や特技に書くことが思いつかなかったので、思い切って削りました。
その分志望動機を書く欄を広くとり、沢山書きました。
志望動機って大切だと思うのですが、面接で軽くしか聞かれなかったりとか、緊張してうまく言えなかったりとかしますよね。
書類は面接後も残ります。また、面接官以外の採用担当者は書類が頼りだったりします。面接勝負にせず、履歴書にも気を配ることでいい結果をつかめるかもしれません。
自作履歴書の注意点
自作する上で注意したいのは、履歴書をデザインするのは最低限の項目だけに留めた方が良いでしょう。
一番の理由は、採用担当者が管理しづらくなるからです。
応募者は過去に自分だけではありませんよね。履歴書はA3横の大きさでファイリングして管理しやすくなっているのに、B4の厚紙のような履歴書にするとあなたの履歴書だけ違う方法で管理しなければいけません。
これってすごく困りますよね。
採用担当者を困らせる=配慮ができないデザインをしてしまうということです。
こうなると逆効果で悪い印象を与えてしまいます。そうなるなら、市販の方が断然良いです。
また、履歴書で知りたいことは名前や顔、住所や学歴などといった情報です。
その情報が見やすいのは履歴書の基本項目の欄の場所が決まっているからです。
広告代理店など、アイデアや奇抜さが求められる企業なら別かもしれませんが、基本項目はあまりいじらない方が良いでしょう。
私は、顔写真を貼る欄の枠線をなくしたのと、名前の欄の高さを低くしました。また、電話番号の欄は自分の携帯用と緊急連絡先の2つに減らしました。
顔写真の枠があると、写真がまっすぐに切れていなかったり、まっすぐに貼れていなかったり、上下左右の余白が均等でなかったりといったズレが目立ってしまうので、いっそのことなくしました。
名前の欄については、大きくとっている履歴書が多いですが、名前の文字サイズが大きすぎると私には不格好に見えてしまったので調整しました。
自作する前に参考を探しておく
今の時代、検索すればいくらでも探せるようになりました。
こんな感じで画像検索すれば早いです。
一通りみて、自分がキレイだと思ったものを参考に作るといいでしょう。
ソフトはWordでもExcelでもなんでも良いですが、
印刷物なのでIllustratorがオススメです。
Webデザイナーは業務ではあまり使わないかもしれませんが、
勉強がてらに使っておくと良いと思います。
ソフトを持っていない方でも、Adobe CCの1ヶ月無料体験を利用できますよ。
体験期間は1度だけなので、ここぞというときに利用してみてはいかがでしょうか。
ただし、データ提出を求められたときには必ずPDF化して提出しましょう。
採用担当者がIllustrator(Ai)データを閲覧できる環境とは限らないからです。採用担当社がデザイン業務をしていない方でもおかしくないですよね。
また、改変される恐れのないよう、改変されても分かるようにしておくべきですよね。
参考サイト
履歴書テンプレート・フォーマットのダウンロード |転職ならDODA
CS5/CS5.1/CS6 のIllustratorをお持ちの方はテンプレートがあります。